こんにちは!「カスタム企画」の伊東です。
いよいよ今年も残りわずかとなりました。 年明けの1月〜3月は、1年間の中で最も求職者が活発に動く「転職の繁忙期」です。
多くの企業が広告費をかけて準備を進めているかと思いますが、ここで多くの経営者がある「致命的な認識のズレ」を持ったまま戦場に出ようとしています。
それは、「条件さえ良ければ、人は来る」という思い込みです。
今日は、真剣に仕事を探している求職者が、その裏でどのような心理で動き、何を求めているのか? その「リアルな実態」についてお話しします。
求職者は「人生の選択」を間違えないために検索している
求職者の行動フローは、昔とは全く違います。 Indeedなどの媒体で条件を見て、「お、この会社いいな」と思った後、彼らは必ずGoogleで社名を指名検索し、ホームページや採用サイトを見にきます。
この行動の意味を、軽く考えてはいけません。
彼らは、「次の転職先で、自分の人生はどう変わるのか?」、「本当にここを選んで、数年後に後悔しないか?」ということを、極めて慎重に見極めようとしています。
仕事を変えるというのは、人生において非常に大きなリスクを伴う決断です。 だからこそ、求人票の表面的な情報だけでなく、その奥にある「会社の実態」や「働くことの意味」を必死に探して、公式サイトまで足を運んでいるのです。
「条件」と「業務」しか語らない会社への不安
それほど真剣な眼差しで訪れた求職者に対し、多くの企業のサイトはあまりにも「無機質」です。
- ただ淡々と「業務内容」が書かれているだけ
- 「求めるスキル(要求)」ばかりが並んでいる
- 「会社沿革」や「代表挨拶」が形式的に載っているだけ
これらはいずれも、企業側の都合(スペック)でしかありません。 これを見た求職者はどう感じるでしょうか?
「ここで働いている自分の姿が想像できない」 「人を単なる労働力としてしか見ていないのではないか?」
そんな不安を抱かせてしまいます。 結果、どれだけ給与条件が良くても、「ここで長く働くのはリスクだ」と判断され、候補から外されてしまうのです。
求職者が本当に見ているのは「納得感」と「未来」
採用サイトやLPが果たすべき本当の役割は、情報の羅列ではありません。 求職者の不安を払拭し、「ここで働く自分」を鮮明にイメージさせることです。
具体的には、以下の問いに答えられているでしょうか?
- キャリアの連続性: この会社に入ることで、自分のスキルや経験はどう磨かれるのか?
- カルチャー(空気感): どんな価値観を持った人たちが、どんな想いで働いているのか?
- 社会的意義: この仕事を通じて、誰にどんな貢献ができ、どんな誇りを持てるのか?
これらが言語化され、コンテンツとして用意されて初めて、求職者は「条件」を超えた部分で「この会社なら、自分の未来を託しても大丈夫だ」と納得し、応募という行動に移ります。
年明けの採用戦線に向けて、情報の「質」を見直す
「うちは中小企業だから、条件面では大手に勝てない」 そう嘆く必要はありません。
むしろ、会社のビジョンや、社員一人ひとりの顔が見えるような「想いの強さ」で勝負できるのは、中小企業ならではの強みです。
年明けからの採用シーズン。 広告費をかける前に、まずは受け皿となるWebサイトの「メッセージ」を見直してください。
そこに書かれている言葉は、単なる「募集要項」になっていませんか? 未来の仲間に向けた、「あなたと働きたい理由」や「約束できる未来」が語られていますか?
「言いたいことはあるけれど、どう言葉にすればいいか分からない」 「求職者に刺さる自社の強みが何なのか、客観的に知りたい」
そんな悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。 御社の「違い」を言語化し、求職者から選ばれるための採用コミュニケーションを設計します。
それでは、本年も大変お世話になりました。 来年も、皆様のビジネスの発展と採用成功を全力でサポートさせていただきます。 良いお年をお迎えください!
