こんにちは、カスタム企画の伊東です。
先日開催したWeb集客セミナーで、参加者の方からこんなご質問をいただきました。
「ホームページ(HP)とランディングページ(LP)って、何が違うんですか?」 「集客するためには、どっちを作ればいいんでしょうか?」
Web業界にいると当たり前に感じてしまいますが、これからネット集客を始める方にとって、この2つの違いは非常に分かりにくいですよね。 しかし、ここを勘違いしたままページを作ってしまうと、「数十万円かけて立派なサイトを作ったのに、問い合わせが1件も来ない…」という悲劇が起きてしまいます。
今回は、Web集客の基礎にして最大の重要ポイント、「HPとLPの決定的な違い」と「正しい使い分け」について解説します。
そもそも「目的」が全く違う
結論から言うと、この2つは「ゴール(目的)」が全く異なります。
- ホームページ(HP):
- 役割: 名刺、パンフレット
- 目的: 信頼情報の提供(会社案内、ブログ、採用情報など)
- ランディングページ(LP):
- 役割: チラシ、敏腕セールスマン
- 目的: 行動させること(商品の購入、問い合わせ、資料請求)
HPは「カタログ」、LPは「営業トーク」
例えるなら、ホームページは「総合カタログ」です。 お客様は自由にページを行き来し、「どんな会社かな?」「社長はどんな人かな?」と情報を探索します。 目的はあくまで「知ってもらうこと(信頼獲得)」なので、ここから直接バカスカ物が売れることは稀です。
一方、LPは「優秀な営業マン」です。 1枚の縦長いページで、「お客様の悩み」から始まり、「商品の解決策」「証拠」「オファー」へと順序立てて説明し、最終的に「申し込みボタン」を押させることだけに特化しています。
なぜ、HPではモノが売れないのか?
実は、2013年の中小企業白書に衝撃的なデータがあります。 ホームページを開設した企業のうち、約6割が「販売先(売上)は変わらない、または減少した」と回答しているのです。
なぜ、HPを作っても売れないのでしょうか? 最大の理由は、「逃げ道(リンク)が多すぎるから」です。
「迷い」は「離脱」を生む
ホームページには、メニューバーやサイドバーなど、たくさんのリンク(他ページへの移動ボタン)がありますよね。 集客(セールス)において、このリンクは「脱出口」になってしまいます。
お客様に「商品を買ってほしい」と思っているのに、隣に「ブログはこちら」「会社概要はこちら」というボタンがあったらどうなるでしょう? 気になってそちらをクリックし、本来の目的(購入)を忘れて離脱してしまうのです。
一方、LPには「申し込みボタン」以外のリンクが一切ありません。 「買うか、ページを閉じるか」。 この二択を迫る構造になっているからこそ、LPはHPの何倍もの成約率(CVR)を叩き出せるのです。
あなたが今、作るべきはどっち?
では、あなたはHPとLP、どちらを作るべきなのでしょうか? 状況に合わせて使い分けるのが正解です。
1. 「ホームページ」が必要な人
- 銀行融資や取引先のために、会社の信頼性を示したい
- すでに会社名や店名で指名検索されている
- ブログ記事を蓄積して、長期的なSEO対策をしたい
2. 「ランディングページ」が必要な人
- 手っ取り早く「売上」や「見込み客」が欲しい
- Web広告(リスティング、SNS広告)を出したい
- 特定の商品・サービスを売り込みたい
もし、あなたの目的が「集客して売上を上げること」なら、迷わずLP(ランディングページ)から作ることをお勧めします。 名刺代わりのHPは、売上が安定してから作っても遅くはありません。
まとめ:目的に合わせて「武器」を選ぼう
- HP = 情報を網羅して「信頼」を作る(守りの武器)
- LP = 1商品を徹底的に売り込んで「売上」を作る(攻めの武器)
この違いを理解せずに、「とりあえずお洒落なホームページを作れば客が来るはず」と考えるのは危険です。 まずはご自身のビジネスの目的(ゴール)を明確にし、最適なページを選んでください。
「自分の場合はどっちを作ればいいの?」 「今あるホームページを改善して集客できないか?」
そんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。 あなたの現状に合わせて、最も費用対効果の高いWeb戦略をご提案させていただきます。
