こんにちは、カスタム企画の伊東です。
普段、私はランディングページ(LP)の制作やデザインを担当していますが、クライアント様に常々お伝えしていることがあります。
それは、「どんなに素晴らしいデザインでも、文章(コピー)が良くなければモノは売れない」ということです。
デザインは「信頼」や「読みやすさ」を作るものですが、最終的に人の心を動かし、財布を開かせるのは「言葉」の力です。
今回は、売れるLPを作るために絶対に欠かせないスキル、「ベネフィットライティング」について解説します。 これを知っているかどうかで、LPの反応率(CVR)は天と地ほど変わります。
読者は「自分のこと」にしか興味がない
コピーライティングの世界には、超えなければならない「3つの壁(3Not)」があると言われています。
- 読まない(Not Read)
- 信じない(Not Believe)
- 行動しない(Not Act)
悲しい現実ですが、読者はあなたのLPを隅から隅まで読んでくれません。 なぜなら、人は基本的に「自分の興味があること(メリット)」にしか関心がないからです。
たとえ海外で大きなニュースがあっても、自分の額にできたシワの悩みのほうが、その人にとっては重大ニュースなのです。
では、この「関心のない人」を振り向かせるにはどうすればいいのか? その答えこそが、「この商品を買うと、あなたにこんないいことがありますよ」と、徹底的に相手目線で伝えること(=ベネフィット)なのです。
「特徴」と「ベネフィット」は似て非なるもの
多くの売れないLPは、商品の「特徴(スペック)」ばかりを語っています。 しかし、読者が欲しいのはスペックではなく、その先にある「嬉しい未来(ベネフィット)」**です。
- 特徴(Feature): 商品そのものの売り・機能・規格
- メリット(Merit): 特徴から得られる一般的な利点
- ベネフィット(Benefit): その商品を使った結果、顧客が得られる幸福な変化・感情
この違いを理解し、言葉を変換するスキルが「ベネフィットライティング」です。
魔法の合言葉「だから何?(So What?)」
では、どうすれば「特徴」を「ベネフィット」に変えられるのでしょうか? 非常にシンプルで強力なテクニックがあります。
それは、商品の特徴に対して「だから何?(私にどんないいことがあるの?)」と問いかけることです。
実践!ベネフィット変換トレーニング

分かりやすく、スーパーのお菓子「しみチョココーン」を例にやってみましょう。
- ターゲット: 子供の遠足のおやつを買いに来たお母さん
- 商品の特徴: 「食物繊維0.4g」「スティック状・個包装」
この特徴を、ターゲット(お母さん)にとってのベネフィットに変換していきます。
① 特徴:「食物繊維0.4g配合」
- ↓ だから何?(メリット)
- 「お腹の調子が整います」
- ↓ さらに、だから何?(ベネフィット)
- 「野菜嫌いなうちの子でも、おやつ感覚で食物繊維が摂れて、お通じの心配が減るわ!(母の安心)」
② 特徴:「スティック状で個包装」
- ↓ だから何?(メリット)
- 「手を汚さずに食べられます」
- ↓ さらに、だから何?(ベネフィット)
- 「遠足先でも服や手をチョコで汚さないから、帰ってからの洗濯がラクになるわ!(母の負担減)」
いかがでしょうか? 「食物繊維が入っています」と書くのと、「野菜嫌いなお子様のお腹の健康を守ります」と書くのでは、お母さんの反応は全く違いますよね。
これが、売れる言葉への変換(ベネフィットライティング)です。
LPのどこで使うべき?
このベネフィットライティングは、LPのあらゆる場所で効果を発揮しますが、特に以下のパートでは必須です。
- キャッチコピー(ファーストビュー):
- 一瞬で「自分に関係ある!」と思わせるため。
- ブレッド(箇条書き):
- 商品の魅力を羅列する際、単なる機能説明にしないため。
- 選ばれる理由:
- 競合他社との違いを、顧客のメリットとして伝えるため。
まとめ:「スペック」を「未来」に書き換えよう
もし今、あなたのLPの反応が良くないとしたら、一度文章を見直してみてください。
「売り手が言いたいだけのスペック」になっていませんか?「読み手がどうなれるのか?」が抜け落ちていませんか?
書いた文章に対して、しつこいくらいに「…だから何?(So What?)」とツッコミを入れてみてください。 その先に残った言葉こそが、お客様の心を動かし、購入ボタンを押させる最強の武器になります。
「自分の商品のベネフィットがうまく見つけられない」 「言葉を変えてみたけれど、これで合っているか不安」
そんな時は、ぜひご相談ください。 あなたの商品の隠れた魅力を掘り起こし、お客様に「刺さる」言葉に変えるお手伝いをさせていただきます。
